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安西幸輝インタビューvol.1「海外へ行く際に内田篤人が贈った成功論」

サッカー日本代表の長友佑都、酒井宏樹の不動の両サイドバックに下剋上を名乗り上げる一人の男がいる。2019年7月からポルトガル1部のポルティモネンセSCでプレーをする日本代表の安西幸輝選手(24歳)だ。

育成年代を東京ヴェルディで過ごし、プロサッカー選手として東京ヴェルディ、鹿島アントラーズでプレーし、2019年3月から日本代表にも選出され続けている。

今シーズン、ヨーロッパで飛躍が期待される安西選手に、ポルトガル挑戦記を振り返って、残留争いに巻き込まれながらも這い上がった激動の1年を振り返っていただいた。

今回は、全2回にわたるインタビューの1回目となります。

生年月日:1995年5月31日(26歳)
出身地:埼玉県、川口市
身長:172cm
体重:64kg
在籍チーム:鹿島アントラーズF
ポジション:DF/MF
背番号:2
利き足:右足
経歴:2014-2017東京ヴェルディ/2018-2019 鹿島アントラーズ/2019-2021 ポルティモネンセ/2021- 鹿島アントラーズ


――安西選手のプレースタイルをみていて、サイドでの運動量豊富な攻撃的なサイドバックみたい言われていると思うのですがプロになってからもポジションは変わらないですか?

僕はサイドハーフをずっとやっていて、プロに入ってからサイドバック1本でやってきました。

――自分が認識しているサイドバックの強みとは?

サイドハーフ出身のサイドバックなので攻撃は長けているのかなと思いますし、
人よりはボール捌けるし、攻撃に参加する回数も多いので、そこは自信持っているかなと思います。

――最初ヴェルディでキャリアをスタートさせて、そこから日本一の鹿島に行ったと思うのですが、実際鹿島に行ってどうでしたか?J2の上位からJ1の上位へ行ったと思うのですが

鹿島のサイドバックと言ったら、日本代表が見える位置です。

同じ時期に内田篤人が帰ってきた年なので内田篤人さんを取ると言っていたので、それもあって子供の頃から憧れていた選手と同じチームになれるっていうのはなかなかないのでそれが一番の決め手でした。僕の中では。

――鹿島で1年半プレーされたと思うのですが、その中で掴んだものはどんなものでしたか?

よく鹿島は常勝軍団と言われますが、正直鹿島入ったところでわからなかった。何が常勝軍団なのかというのは。

ただあのチームは勝つことに凄いこだわっているし、引き分けただけでお通夜みたいな雰囲気になるチームで、だから勝つことが義務のようなチームで1年半やらせてもらったのは本当に今のキャリアに絶対つながっていると自信持って言えます。

――当時の鹿島は上位に食い込んでいて、そのままでも安西選手のステップアップにのぞめたと思うのですが、より海外を目指したきっかけはありますか?

2019年3月に初めて代表に選ばれて、正直若干行きたくないと思ったのですが(海外)鹿島でずっとやりたかったから10年くらい。

だけど代表に行って海外組の選手と一緒に練習していたらレベルが違ってヴェルディから鹿島に行った時のプレースピードの早さと鹿島から代表に行った時のプレースピードがもう一個上がっていてこれ海外でやらないと代表のスタメン取れないなと思って、行こうかなと思いました。

――Jリーグ組がヨーロッパ組とやると、そういう意識になるという話を聞くのですが

選手の意識の高さと、海外でやっているその環境だったり、あとは日常の話を聞いているともっとやらないとダメだなとJリーグにいる時は感じていたし。

僕も鹿島というトップクラブでこれで良いかなと思っていましたが海外組の人たちとやって、もう一個いかないとダメだなと思って海外とか興味ないですけど、行かないといけないと思いました

――その中でポルティモネンセを選んだ理由とは?

中島翔哉君があれだけ活躍していて、ステップアップでポルトにいって、僕も海外に移籍したいって思ってから海外の試合を見始めてチャンピオンズリーグにも出たくて、年齢的にも24歳の時に行ったので海外ではギリギリの年かなという感じなので。

ポルティモネンセで中島翔哉君がステップアップするのをみて、僕も同じような絵を描きたいなと思いました。

――昨年の夏からポルティモネンセに移籍されて、入ってみてどんなレベルを感じましたか?

日本とサッカーが全然違うので、もちろん一人一人の身体能力も高いですし、ここにいたら上手くなれるし強くなれるなと思いました。

――実際に練習や試合をしてみて安西選手が、自分のプレースタイルの強みはどんなところになりますか?

昔から体力に自信があって、運動量で対人の選手に勝つというのが強みであって、走り負けないというのが一番の武器です。

日本ではドリブルもできたし、ある程度攻撃の部分は全部できていましたけど、海外でドリブルで抜くっていうことはなかなか難しいことで、やはり足伸びてくるし、対人はすごい強いし、だからプレースタイルは少し変わりましたね。

――サイドバックは周囲との連携が大事になってくると思うのですが、チームメイトとは最初からうまく行っていたのですか?

海外の選手はサイドハーフの選手が自分で行く選手が多いので、日本で当たり前に出てきたボールが出てこないから、すごいフラストレーションがたまっていましたね。

でもやっぱりずっと言い続けていたら、最初10本中1本しか出てこなかったところが3,4本は出てくるようになったという感じで、もうちょっと欲しいんですけどね

――1シーズンやってイメージのギャップは埋まってない?

埋まらないですね。ここで僕が一番ストロングが出せるっていうところでボールが来なかったりするから、そこに関してはストレスを感じますね

――昨シーズンでポルト戦のゴールなどハイライトシーンはいっぱいあったと思うのですが、
安西選手が成長を感じたエピソードやターニングポイントになった時期はいつでしたか?

試合に出ている時、選手はメンタルも問題ないし、試合でやればいいだけだし、監督が変わって、1試合目は出れたのですが、アウェイのポルト戦でベンチになって中島翔哉君とマッチアップできると思っていたので、すごく楽しみにしていましたが、それでも出れなくて、監督とちょっと揉めて練習とかも、自分はちゃんとやっていたつもりだったんですけど、周りの人からしたら見えてなくて、そこで練習中に権田さんと喧嘩して、その時に権田さんに言われたのが

練習は自分のためにやる、試合はチームのために出すものだと。

試合に今まではちゃんと使ってもらっていて、初めての経験だったので出れないのが。

「自分がW杯にでたいという目標があるなら、練習は自分のためにやれ」ということを言われて、その時は納得しなかったですが、とりあえず練習やってみようと思って100%でベンチ外になった時も18,19歳と一緒に練習したりもしたし、日本だったら、移籍するっという感じになりますけどとりあえず一生懸命やった。

そしたら徐々に監督の信頼を取り戻してきて、最後は残留争いしている中でスタメンで使って貰えたので、あそこで権田さんと揉めてなかったら、うまくサッカー選手として人としても成長できなかったと思います。

――安西選手がJリーグ時代と、ヨーロッパでのシーズンで、
サッカーに対する捉え方というのはどういうふうに一番変わりましたか?

やはり結果が全てなので、本当に1点取ったら人生変わるってみんな言っていて
初めは理解できなかったのですが、海外行って初めてわかった。

ポルト戦で僕も1点とって、ポルトガルの人からの印象がすごい変わったし、だから本当に1点取るだけで人生変わるっていう感覚なんですよね。

Jリーグは1点取るのが大事ですけど、ちょっと結果出したなと思われるぐらいでそこがすごい違うなと思いました、捉え方が。

――今回、外国人枠として参加していると思いますが、その意識はどうですか?

試合に出ている時はチームメイトも受け入れてくれるし、僕も意見できるんですけど、出られなくなってから、あいつ給料高い外国人だし、払ってるのに稼働率低いなみたいな目で見られる感じはあり、その辺は自分も意外と神経質なので。

ただ、自分がやることをしっかり見定めないといけなかったので、権田さんの話に戻りますが、外国人としてやらないといけないことがわかった。

あとは鹿島が気持ちよく送り出してくれたので、そのためにやらないといけないなと感じました

――1年間ヨーロッパでシーズンを経験して、これから海を渡るであろう若手Jリーガーに向けてアドバイスできるとしたらどんな言葉を送りますか?

内田篤人君が行く前に“結局、最後は根性だ”という話をしたんですよ。

どんな意味か分からなくて、我慢強くやったやつが勝つと言っていた。

その意味が海外に行ってわかって試合に出ている時は良い、出られなくなってから、メンバーから外された時に自分の人間味としてそこで根性だしてやれとか、悩み事を言える人も近くにいないし、だから根性強くやるっていう、それが一番大事だと思います。

――Jのチームがより海外のチームと対等に戦っていくためには日本人には何が必要になってきますか?

難しいですね、1つはプレースピードですかね、日本では守備ブロックを作ってから攻めることが多いですが、海外はブロックを作る前に攻めるのが主流という多いので、全然やっているサッカーが違う。

日本には日本の良さがあるし、海外には海外の良さがある、海外・ヨーロッパの方が強いとなると、そっちのプレースタイルに変えていかないといけないのかなと思います。

――2年目の抱負は?

まずはステップアップしたい。1日1日で全力を出して、上手くなることを目標にやっています。

▼インタビュー動画はこちら▼

To Be Continued…(vol.2は9/12(土)投稿予定)

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