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ー前にジーコが、「日本人選手はフィジカルが弱くて、すぐに怪我をする。それは食事の仕方や練習の方法に問題があるからだ」と言っていました。あなたはこれに同意しますか?
今、僕たちが日本を含むアジアのサッカーに関して持っている感覚を言うと、アジア人選手のフィジカルはかなり向上しているし、成長をしているということ。
彼らのサッカーはそれをベースとしているし、実際に試合中のピッチではかなりエネルギッシュにプレーするね。その部分に関して言えば、僕たちよりも優れているし、強みだと思う。もっと深く分析すればきっと他にも優れた点があるだろうけど、彼らのフィジカルの強さは確実に進歩しているね。
ーコロンビアの主将を任されているということは、あなたにとってどのような意味がありますか?あなたや人々の中で、どんな場面が記憶に刻まれていますか?私がよく覚えているのは1人の少年があなたに会って泣き出したシーンのビデオです。あなたは重要な責任を担っているわけですが、ラテンアメリカの人たちが代表チームの話をする時、すごく感情的になりますよね?
そうだね。
ーあなたたちの中にも、人々のそうした感情が反映されると思うのですが、あなた個人として、彼らの手本になるという思いはありますか?
そうだね。代表の主将を努めていることを誇りに思うよ。小さい頃から、いつかサッカー選手になるという夢があった。
現代でのサッカー選手、サッカーというスポーツは、社会や子どもたちに大きな影響力があるんだ。僕らの多くは、子どもたちのお手本として見られているはずだ。だからこそ、自分たちのできる限り最高の姿を見せる責任があるし、彼らに受け継いでいくためのレガシーを残していかなければならない。
ーコロンビアのサポーターに伝えたいことはありますか?
彼らは100%僕らと思いを共にしている。みんなで国のためにベストを尽くそうじゃないか。
ーコロンビアリーグは進化していると思いますか?リーグの若い選手たちは代表のレベルアップに貢献していますか?
そう思うよ。コロンビアのサッカー選手はもともとの能力が高い。
選手各々、プロとしての自覚という点で少しづつ進化していると思う。そのための体制をより組織化しようと改革しているクラブもある。
ナショナル・デ・メデジンがよい例だ。若い選手がより成長できる体制が整っている。
それこそが、今のコロンビアサッカーにとって必要とされていることだからね。
上(コロンビアサッカー協会)からのメッセージは明確だ。若い選手が日々プロフェッショナルとして成長できる仕組みを作れ、ということ。
ーコロンビア選手にとって、アルゼンチンサッカーがまだ彼らのショーウィンドウになると見ていますか?ボカやあなたが在籍していたリーベルの子どもたちのように。コロンビア代表には、アルゼンチンサッカーの厳しさを経験している選手もいます。
アルゼンチンのサッカーは、僕らにとっても、そこでやったことがある選手たちにとっても飛躍の場所だったし、今もそうあり続けている。
ヨーロッパのスカウトから見てもらえるチャンスでもあるね。近年は、コロンビアから直接ヨーロッパの舞台に飛び立つ選手も出てきているけど。アルゼンチンのサッカーは厳しいリーグだね。インテンシティも高いし、クラブの組織もしっかりと構築されている。
ー今後、コロンビアは頂点に立てることができますか?またそのためには?
近代サッカーでは、チームのレベルはかなり拮抗している。すべてのチームに素晴らしい選手がいる。それには試合の週にどのように自分を高めていくかも考えなければならない。
コロンビアは大きな能力を秘めているし、結果も出せている。
だから、必ず上まで行けるはずだ。
今のサッカーでは、あらゆることが起こりうる。
でも僕たちは、来たるべき1試合1試合のことだけを考えるようにしている。
やるべきことをやっていれば、結果はついてくると分かっているからね。
ー上手くいってもそうでなくても、得られるものはあると。いいところまでたどり着いたチームもありました。しかし舞台は違えども、今まで優勝できたのはサッカー大国だけです。ただ、今やコロンビアは今や大国のひとつですよね。
そうだね。そうかもしれない。
コロンビアを最も高い位置に導くことは僕たちの夢であり、目標でもある。
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End(お読みいただきありがとうございました。次回は2021/7/4(日)投稿予定)