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-南米や中南米の出身の選手を見ていると、プレーへの熱い思いや、ボールへのとてつもない執着心がプレーから伝わります。その部分はどのようなところから来ているのでしょう?
どの選手も、勝つことはどういうことか、をよく理解しています。代表でプレーする選手は、競争に勝って上り詰めてきた選手ばかりです。
負けるとどうなってしまうかをよく理解しています。
勝たないと次のメンバーに入れないかもしれないし、メンバーに選ばれなければ職を無くしてしまうことにもなります。
だから彼らは、生き残るために勝たなければならないのです。それが勝ちに対する執着心を生んでいると思います。
勝ちたいから、味方に要求したり、勝つためにこうしたい、という想いがとてつもなく強く、自然とるプレーに現れるのでしょう。
-西村さんは、国の若い世代のトップを現場で見ていますよね。国を代表して戦う選手たちは、どのようなメンタリティを備えていますか?
全ての選手が、目の前の相手に勝ちたいという想いと、負けるのが嫌という気持ちを備えています。
また、自分たちの力を信じる気持ちもかなり強いです。
目の前の勝負に勝つのは自分たちなんだ、と本気で想いながらプレーできることも強みの一つだと思います。
たとえば、急きょマンチェスターシティと試合することが決まったとしても、全くビビらないし、俺たちならシティにも勝てる、と思って試合に挑むのです。メキシコの選手は、いい意味での図々しさのようなものを持っており、どのような相手にも臆することなく勝負に挑むことができます。
-サッカーをする上で、メキシコから日本が学べるところは何でしょう?
僕は10年ほど日本サッカーから離れているので、「これ!」とははっきり言えません。
しかし、メキシコや南米の選手が持っている、勝ちにこだわる姿勢や、勝つために自分を表現する力、からは多くのことが学べると思います。
彼らは、グランドの中と外、プレーが切れている時でも、勝ちたいという気持ちむき出しでプレーをします。
-日本を外から見て感じる、世界に通用する日本の強みはどこにありますか?
2019年にトゥーロン国際大会で日本代表と対戦しました。
その時に感じたのは日本人選手の技術力の高さ、そしてチームとして一つのことをする協調性の高さです。
通常代表チームは、どこも時間がないなかで大会に挑むことがほとんどです。しかし、日本は少し練習しただけで、ほとんどの選手が同じサッカーを表現できてしまいます。
そこの技術と協調性の部分は、世界の他の国と比べても高いところにあると思います。
別のメキシコ代表のスタッフも「代表チームでこの完成度を保てるのはすごい」と驚いていました。
-4月21日に東京オリンピックサッカー男子の組み合わせが決定し、メキシコは、日本、フランス、南アフリカと同組になりました。本大会で日本代表と対戦することが確実となりました。今の気持ちと大会への意気込みを教えてください。
日本代表と同じグループになり、もうすでにワクワクしています。
優勝するためには、どの対戦相手にも勝たないといけません。
一つひとつの試合に向けてしっかり準備し、勝ちにいきます。
End(お読みいただきありがとうございました。 完 )